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2026.01.18産業医というもうひとつの立場

産業医の資格更新のための研修に参加するため、宮城県仙台市へ足を運びました。

 

医師免許を取得した後も、医療・福祉の分野にはさまざまな専門資格がありますが、「日本医師会認定産業医」もそのひとつです。

もっとも、私自身の活動の軸は、あくまで臨床家――すなわち、患者さんと直接向き合い、診察や支援を行う医師としての仕事にあります。そのため、産業医活動についてはサブスペシャリストと呼べるほどの経験があるわけでは全くありません。

 

大学医局員時代には、地域の保健センターや美術大学の相談室、その他行政機関などで相談・助言に携わっていた時期もありました。現在は、メンタルヘルス領域を中心に、自分が関心を持つ新しい取り組みや考え方に目を向けながら、少しずつ知見を広げていけたらと考えています。

 

そうした中で、産業医の実務や現状を改めて学ぶ機会を持てた今回の研修は、私にとっても大変意義深いものでした。資格を更新できたことは、臨床家としての視点を社会とつなぐ上でも、ありがたいことだと感じています。

 

日々の診療で、私が常に心がけていることがあります。
それは、「1に傾聴、2に傾聴、3・4がなくて5に傾聴」
まずは、その方の語る言葉や沈黙を、そのまま受け止めることを何より大切にしています。

そしてもうひとつ、
「1に伴走、2に伴走、3・4がなくて5に伴走」
今、通院されている方とも、すでに通院を卒業された方とも、人生のどこかで出会った限り、私はずっと“伴走者”でありたい――そんな信念を持っています。

臨床家としても、産業医という立場からも、こうした姿勢が少しずつ広がっていけば、人は安心して働き、よりよく生きていける社会に近づいていくのではないでしょうか。

 

旅先では、できるだけ建築やアートに触れるようにしています。今回は帰り際に「せんだいメディアテーク」を眺め、仙台名物の牛タンをいただいて帰路につきました。

 

本年も、どうぞよろしくお願いいたします。