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2025.12.07人生に意味などないから大丈夫

人生に意味など無い ~それでも私たちは、自分の道を生きてゆく~

 

生きるということは「諸行無常(全ては移り変わる)」であり、「思い通りにならない(苦しみ)」ことが古今東西における真理だと思いますし、私もそういうものだと感じて生きております。

 

「生きているのがつらい」「生きる意味が分からない」「人生に意味を見出せない」

誰しもが、このような問答を内在した経験はあるのではないでしょうか。

 

「人生に意味など無い」

 

多くの人は「意味のある人生」を求め、成果や成功や承認という指標を追いかけます。けれど、それらは揺らぎやすく、簡単に崩れてしまうこともあります。外側の基準に縛られるほど、人生は息苦しくなってしまうのです。

もし人生に、あらかじめ与えられた意味が存在しないのだとしたら、私たちは誰かが決めた型にはまって生きる必要はありません。意味が無いなら、意味は「作っていい」。あるいは、意味が無くても「生きていていい」。

 

多くの人は「自分が何者でもない」という感覚を抱え、その空白を埋めるように類型的な生き方へ向かいます。「この会社に入る」「この職業に就く」といった、誰かがすでに用意した道筋の中から答えを探してしまうのです。

しかし、実際の人生では、私たちが出会う経験はひとつとして同じものはありません。その個別の経験こそが、やがて「自分だけの道」の輪郭をゆっくりと少しずつ照らし出していきます。

 

人生に大義など無くても、ふと心に触れる瞬間は確かにあります。朝の光、コーヒーの香り、風に揺れる木々の音、誰かの笑顔、そういった日常の瞬間ひとつひとつに生の輝きはあります。

 

意味を持たせてもいいし、持たせなくてもいい。
何かを成し遂げてもいいし、何もできなくてもいい。

 

ヒトはいつだって不完全な存在だと思います。ただ今日を生きること。それだけで、本当は十分なのかもしれません。生まれつきの意味が無いからこそ、私たちはその空白のキャンバスに思い思いの色を重ね、自分だけの道を見つけていく。その過程そのものが、人生の静かな美しさなのだと思います。

 

写真は、私が思い立って作製したガチャガチャ(無償)です。内容は「意味を持たないもの」にしてみたので、気になる方はお声がけください。